通常の変数や、独自に定義した定数(文字で表記する場合)は、例外なくイタリックにする必要があります。しかし、国際規格 ISO 80000-2:2019 によれば、以下の表記は、他の変数との混同を避けるため、ブロック体にすべきであるとのことです。
e
i
π
d
参考までに、ドラフト段階ではありますが、ISO 80000-2:2019 (Quantities and units — Part 2: Mathematics) の冒頭において、
以下にように記載されています。
- 4 Variables, functions and operators
(前略)
Variables such as x, y, etc., and running numbers, such as i in Σi xi are printed in italic type.
Parameters, such as a, b, etc., which may be considered as constant in a particular context, are prined in italic type. The same applies to functions in general, e. g. f, g.
An explicity defined function not depending on the context is. however, prited in upright type, e. g. sin, exp, ln, Γ.
Mathematical constants, the values of which never change, are printed in upright type, e.g. e = 2.718 281 828 ...; π = 3.141 592 ...; i2 = -1.
Well-defined operators are also printed in upright type, e. g. div, δ in δx and d in df/dx.
Numbers expressed in the form of digits are always printed in upright type, e. g. 351 204; 1.32; 7/8.
(後略)
要約すると、以下のようになります。
(0, 1, 2, ..., 9)
+, −, ( )
等の演算子 (上記には記されていないが、規格には記載されている)
sin x, log (x+y)
等)
e
, 円周率 π
, 虚数単位 i
)
d
, 微細量を示す δ
, 微分演算子 div
等)
上記に関しては、高校レベルでは考慮されていないようです。少なくとも、国内の高校教科書においては、ほぼ全てイタリックとして表記されております。ただし、表記の厳密な専門書では考慮されていることもあるため、覚えておいて損はないでしょう。